平成12年に建築基準法が変わり、性能基準ということで、瓦は、ほぼ全数釘で留めなければいけなくなりました。(地方(風速基準30mの地域)によっては、千鳥(交互)に釘打ち。)
では、それ以前の物件は?
そう、全数を釘で留めてはいません・・・。
(住宅金融公庫仕様では、4枚毎に釘で留めておけばよかった。そういう時代もあったんですよね。)
台風がくれば、飛んでいく可能性があります。
前回の台風で、瓦が飛んでしまい、また、過去にも飛んだことがあるということで、
この度、瓦の釘の増し打ちを依頼されました。
寄棟ということもあり、棟際から3枚程度(棟が壊れない範囲)残し、瓦を撤去。(写真 左上)
一番前の瓦は、65mmの釘2本+7形の釘(浮き上がり防止釘)で留めます。(写真 右下)
それ以降の瓦には、浮き上がり防止用のクリップを施工し、65mmの釘で留めます。(写真 右上、左下)
最近の瓦は、防災フックというものが、瓦自体についているものが多いのですが、一昔前の瓦なので、防災フックはついておらず、クリップによる、補助が必要となります。
瓦は重量があるため、そうそう飛ぶものではありませんが、前側が浮き上がると、めくるように飛んでしまうようです。このため、浮き上がり防止機能(防災機能)を有したものに変わってきているのが現状です。
こういう依頼は、そうそうないのですが、台風がくる度に心配されるよりはいいのかも・・・。
2011.8.27.