瓦 = 粘土瓦

 「瓦」という言葉を辞書で調べると「粘土で一定の形に作り、窯に入れて焼いたもの」となっています。だから本来、瓦という文字は粘土製のものにしか使われないはずで、ドイツでは用語的にはっきり粘土製のもののみ「瓦」として、他と区別しているほどです。

 日本ではセメントや金属の屋根材に〇〇瓦という名前がつけられています。これは、粘土瓦と意匠的に似ているためと、屋根材=瓦といった固定観念があったためと思われます。

粘土瓦はここがいい。

 1.防水性が良い。・・・雨を漏らさない。

 2.防火性が良い。・・・火を完全に防ぐ。粘土瓦は不燃物です。

 3.断熱性が良い。・・・寒暑をしのぐ。

 4.通気性が良い。・・・屋根が息をする。湿気をすって、晴れの日に乾燥。

 5.遮音性が良い。・・・音をさえぎる。

 6.耐風性が良い。・・・台風に耐える。(施工方法によります。)

 7.耐震性が良い。・・・地震に強い。(施工方法によります。)

 8.耐力性が良い。・・・相当の外力に耐える。

 9.荷重性が良い。・・・家を適当に押さえる。

10.耐寒性がよい。・・・凍害に耐える。

産地による分類(陶器瓦)

昔は、あちらこちらで作られていた瓦、今では、3大産地と呼ばれるようになっています。

 

 石州瓦(島根県)

   広島県で、一番馴染みの深いのが、石州瓦です。1200度以上の高温で焼き固め、

  吸水率が低く、寒冷地でも使用できます。防災瓦発生の地でもあります。

 

 三州瓦(愛知県)

   日本で一番多く瓦を生産しています。色・形状 各メーカー様々な特色をもっています。

 

 淡路瓦(兵庫県)

   最近では釉薬瓦の生産も落ち、いぶし瓦の生産が主体といえる地域です。

   いぶし瓦は、古来からの日本の瓦。伝統の美を求めるのなら、いぶし瓦をお勧めします。

   いぶし瓦は経年変化により、黒く変色します。変色が気になる方にはお勧めできません。

 

 その他、地域の瓦

  菊間瓦(愛媛県)、越前瓦

  

製法による分類(陶器瓦)

 釉薬瓦

 乾燥させた瓦(白地)の上に釉薬(上薬)を施釉し、様々な色の瓦に仕上げた瓦。

 いぶし瓦

 一般的に黒瓦や銀黒瓦と呼ばれている瓦で、焼成の最終段階で多量の炭化水素を含むガスを一時的に発生させて、瓦を燻化させて銀灰色に仕上げた瓦。このいぶし銀の落ち着いた色調が好まれ、和風建築には時代を問わずよくマッチする。

 経年変化により、色が黒く変色するのも、特徴のひとつである。 

形状による分類(陶器瓦)

 昔は日本瓦(和瓦)とS瓦しかなかったのですが、最近は多くの種類の瓦が発売されています。リンク集で、各メーカーの瓦をご確認ください。

 

 和瓦

  古来からある、日本伝統の形状。瓦の産地により大きさが異なります。

  瓦の防水性能から選ぶなら和瓦をおすすめします。

 S瓦

  和瓦に対して洋瓦のひとことにつきます。

  スパニッシュ形の一体版と言いましょうか、半丸の上下を横につけた形で、

  前から見るとSにみえるところから、S瓦と呼ばれています。

  

 平板瓦

  文字通り、平な瓦ですが、メーカーによって形状は全く違います。

  10年くらい前に、「20年補償」という観点から、多くのハウスメーカーが、

  平板瓦を採用し、現在に至っております。

  和瓦と違い棟部にのし瓦を使用しないため、価格をおさえることができます。

  

何故、瓦の色は濃い色が多いのか?

知り合いのカラーコーディネーターが教えてくれました。

建物の外観は、上から下へ 色が薄くなると、落ち着いて見えるそうです。

逆に室内は、下から上へ 色が薄くなるほうが、落ち着いて見えるそうです。

屋根が薄い色で壁が濃い色だと、ちょっと違和感があります。

そういう家は、ほとんど見かけたことがありません。

 

瓦が黒、銀、赤と濃い色が多いのは、そういう理由もあるわけです。

薄い色の瓦もありますが、そういう瓦を選択すると壁の色も限定されますので・・・。